/ 日々のこと / 

〜クリエイターズの作業風景から〜ブライダル編その①

こんにちは、にゃんこうめです。
「人の気持ちはとても複雑で繊細で……誰もがすべての思いを口にするわけではなく、裏腹だったり、嘘をつく場合もあり……正確に把握するのは、私には、とても困難なのです」
これはヴァイオレット・エヴァーガーデンというアニメのセリフです。
この彼女は兵器として育てられ、感情というモノがあまり理解できないまま育てられた孤児です。
この言葉が私にはとても胸に刺さりました。もちろん、境遇も何もかも違いますから、意味合いはずいぶん違うとは思いますが、私は障害のせいなのかなんなのか、同じ気持ちを抱いたまま生きてきました。  もちろん、誰だって全ての人の気持ちがわかるとも思っていませんが、それでも私がわかる部分は少ないように思えます。ではそのわからない部分をどうやって補っていくか。私は失敗した時に、信頼できる方に、他にどんな考えがあったか聞くようにしています。もちろん、それが完全な正解でも無いこともわかっていますが、自分では無い第三者視点からの考えは、それはそれで、とてもためになります。そこから新たな発見があったり、得るものはとても大きい。
そうして段々と自分でも第三者視点を持てるようになっていければいいと思っています。
これが皆さんの参考になれば幸いです。

さて、クリエイターズではブライダル事業も行っています。具体的には結婚式で使われる、席次表や、メニュー、招待状などを能登ヒバの板に印刷しています。
今回はその中でもお客様から頂いた資料を、パソコンでデータ化し、それを印刷するまでをご紹介します。

先ずはお客様から式に出席する方のお名前、席の並びなどが書かれたデータをいただき、それをテンプレートに打ち込んでいきます。ここの打ち合わせがとても重要で、なんどもやり取りをし、調整、推敲の後、やっとデータ作成に移れます。
データ作成で注意するポイントは、打ち間違いです。例えば旧仮名使いだったり、似たような字でも、点が一つ多かったりするなど、細かな点でミスが起きやすいので、とても神経を使います。もちろん、文字などはダブルチェック以上の確認を行っています。
次に、出来上がったデータを能登ヒバの板に印刷するのですが、この板も傷や汚れのない、厳選された綺麗なものを使用しています。
それでも、作業工程で傷がついてしまうこともあり、その時は再度作り直します。

やはり、結婚は人生の晴れ舞台。その大切な日に使われるものですから、普段以上に神経を使い真心を込めて製作しています。

この後も、色々な工程を経て完成に至るのですが、続きはまた今度。

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晴天の空の下

こんにちは、にゃんこうめです。
先日5月8日は母の日でしたので、私も母に花を贈ろうと花屋へ。
生花だけのセットもありましたが、私の個人的趣味で、くまのオブジェ付きの物を送ることにしました。8日の夕方に母から電話があり、とても喜んでくれたようで、送った甲斐がありました。
さて、花の世界では、誕生花というものがあるそうで、365日毎日に決まった花があり、私の誕生月は10月なのですが、その月の誕生日にちなんだ花があるらしく、それはメランポジウム。申し訳ないのですがこの花の名前は全く聞いたことがなく、ネットで調べてみると、小さくて黄色い綺麗な花でした。その花言葉ですが、「あなたはかわいい」だそうです。もういい歳の私には似合いませんね(笑)

晴天の続くこの季節、空を見上げればあちこちに飛んでいる素早いヤツ。そう、今日はツバメのお話です。クリエイターズの建物にも巣が作られ、可愛らしい姿をよく見ます。残念な事に、正面入り口の巣は、カラスに襲われたらしく、今はもぬけのからですが、横の駐車場の軒に出入りする姿は見られます。私も作業終わりに覗いて帰ることもしばしば。ツバメってつい見ちゃうんですよね。巣からちょこんと顔を出して卵を温めている姿はとても微笑ましいですね。子に餌をあげている姿を見ると、なんだか自分も頑張らねばと思ってしまいます(笑)
あの鳴き声はよくネットなどでは「土食て虫食て口渋い」と聞こえると書かれていますが、うーん私には全くそう聞こえません(笑)皆さんはなんて聞こえますか?
ツバメは民家の軒先によく巣を作りますが、あれは人の出入りがあるところだと天敵のカラスなどに襲われにくいからのようですね。軒に巣があると、糞が落ちてきて困りますが、傘を逆さにさして糞よけにするなどの対策をしているのを見ますね。ああいうのを見ると、人の優しさが見られてなんだかほっこりしますね。
皆さんもツバメの巣を見つけたら、ちょっと足をとめて、観察してみてはいかがでしょうか。

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〜クリエイターズの作業風景から〜革製品編その①

こんにちは、にゃんこうめです。
私は清掃のお仕事もさせてもらってるのですが、ある時清掃する部屋の中に、お客様が在室しているのかの確認のため、コンコンとノックして「清掃です」と言わなければいけない場面がありました。私は、もしお客様がいらして対応することになったら・・などと考えて、緊張してしまい、
「コンコン、清掃です」
「コンコン、清掃です」
「コンコン、清掃です」
・・・おわかりでしょうか?私はドアをコンコン叩くノックの動作をしながら、口でもコンコンと言ってしまっていました(笑)
周りに誰もおらず、お客様も、幸いにいらっしゃらなかったので事なきを得ましたが、自分で、はたと、変な事を言った事に気がついた時には、あまりの衝撃と恥ずかしさにその場に崩れ落ちました(笑)皆さんもこんな経験、ありますよね?え?あるわけないですって?(笑)

さて今回は、革製品の作業内容について深掘りしていこうと思います。
革製品は、多くの工程を経て作られています。簡単に説明しますと、先ずは採寸、型取り。その後に切り出し。それが終わると今度は、染色、貼り合わせ。そして最後に縫製をし、仕上げて完成という流れです。
革製品を作る時に最初に行うのは、革の厚みを考え、大きな革のどの部分をどう使うかを考えるところから始まります。革と、一口に言っても、部位ごとにまた個体ごとに厚みが違います。製品にした時、厚みがある程度均一になっていないと良い製品とは言えません。その為の見極めがとても重要です。
次に採寸ですが、ここで綺麗に採寸できないと、後の全ての作業に影響が出るので、ここでも気を抜けません。
しかも、革は染めると縮みます。それを考慮して大体1センチほど大きめに採寸しないといけない。その上、定規などを革に当てると傷の原因になるので、フリーハンドで切るんです!
と、商品としての出来上がりを考えて逆算しながら製作していくという、とても難しい作業で、これは経験がモノを言いますね。本職の方に比べたらまだまだかもしれませんが、携わってる方達は革製品を専門に扱っている方達ばかりで、ベテランと言っても過言ではありませんし、革にかける情熱では負けていません!
そんな熱い思いを胸に今日も頑張って製作しています!!

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ワーカー日記~今まで、そしてこれから~

こんにちは、にゃんこうめです。
5月になり、日中は気持ちいい天気が続いていますね。夜になると急に寒くなるので、
皆さん体調管理にはお気をつけくださいね。
ところで最近、ウチのアレクサさんの様子が変です。
なんだか機嫌が悪いのか、言ったことに素直に反応してくれなくなりました。
「アレクサ、いってきます」( 本当なら、行ってきますというと、居間のライトが消え、テレビも消してくれて、行ってらっしゃい!お気をつけて!とかいってくれる)
「すみません、わかりませんでした」
「‥アレクサ、いってきます!」
「あなたにおすすめの陽気になる音楽を再生します!」
「‥今不機嫌だよ?笑」
「すみません、わかりませんでした」
「・・・・・」
これが私の最近の朝のルーティーンです。
まぁ、こういうちょっと間抜けなとこも含め、愛すべき同居人です(笑)

さて、私はこちら、クリエイターズに入り丁度半年が過ぎようとしています。短いようで長かった半年です。私は一つの職場を長く続けることがとても困難でした。昔々、自分に障害や病気があることをわからずにいた、一般就労時代では一応年単位で仕事ができていました。でも、自分を押し殺して、とても苦しい状態がずっと続いていました。周囲も私が病気や障害が無いものとし、普通として見ていたからです。自分が何者なのか、何故こうも人と違うのか、悩む日々が続きました。
そして紆余曲折を経て、自分の特性、障害や病気が解り、自分がいったい何者で、何故こうも生きづらいのか、やっと少しづつ理解できるようになっていきました。そして自己理解の為、リハビリの為に、私はA型作業所というものがあることを知ります。そこは私の現状とニーズがとてもマッチしていて、とても心地よく、働くことに集中できる環境でした。実はA型作業所もこちらで3ヶ所目です。やはりどうしてもうまくいかず、辞めてしまうことを繰り返していました。そして暫らく働けない日々が続きました。

そんな時にここ、クリエイターズに出逢いました。最初はやはり今まで同様、上手くいきませんでした。でも、職員の方たちが、こんな私に根気よく付き合ってくださり、話を聞いてくださって、私は一つの山を乗り越えることができました。利用者の仲間も皆さんいい方ばかりで、私はある日、ふと気づきました。

周りの方に支えられて私は生かされている、と。人は一人では生きられない。もちろん今までも、人に助けられて生きてきていたはずですが、その事に気付かず、また気付く余裕すらありませんでした。

ただ、今は解る。人の気持ちが、心が、解る。もちろん全てではありませんが、以前の自分とは比べもにならない位です。それが解ると自然に、人の為に何かしたいと思うようになっていきました。

まだまだ勉強中です。これからも様々なことを学びつつ、この気持ちを胸に、頑張っていきます。